V for vendetta〜Ｖ　フォーヴェンデッタを観ました

昨日、ナイロビの蜂を観てきたばかりですが、思い切ってＶ　フォーヴェンデッタを観てきました。面白かったです。

公式ＨＰはこちら
http://wwws.warnerbros.co.jp/vforvendetta/

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はてな年間１００本映画クラブ[012]『Ｖ　フォーヴェンデッタ』

近未来のイギリスのお話。アメリカがおろかな戦争を繰り広げたせいで没落し、いまや世界の中心はイギリスといったところです。ある男が「恐怖」を利用し、独裁政治へ乗り出していきます。その姿はまるでさながらヒトラーのよう。

彼のとりまきも只者ではなくて、誰もが一癖もふた癖もあるようなうさんくさい人物ばかり。戦争にからんで、ある秘密兵器を作るために人体実験を行い、その兵器から身を守るモノを開発したせいで巨万の富を得たのです。

独裁政治下のロンドン。情報操作はあたりまえ、夜１０時以降は外出禁止です。そんな戒厳令化、デートにさそわれた同僚の家に行くべく夜１０時過ぎにでかけた主人公のイヴィー。ナタリー・ポートマンが好演しています。イヴィーは「自警団」を名乗るチンピラにレイプされそうになります。その窮地を救ったのが仮面の男「Ｖ」でした。仮面の姿も奇妙なら、発言もまた奇妙。思わずイヴィーは「あなたおかしいの？」と聞いてしまいます。そんなイヴィーを自分がパーカッションを担当するというコンサートにさそうＶ。むかった先はなぜかビルの屋上。いよいよ変だと思ったイヴィーですが、そんな彼女の耳に音楽が聞こえてきます。曲はチャイコフスキーの序曲「１８１２」。独裁国家では演奏が禁じられている曲です。コンサートは本当だったのね・・・。でもどこから聞こえてくるのかしら・・・・？

そう思った矢先、「１８１２」のメロディにあわせたかのように、目の前のビルが爆発します。花火も上がります・・・・・。「V」はテレビ局をジャックして、自分のやったことはこの世の開放になることだと市民に説きます。そして、真の開放を目指すものとして、１年後の国会議事堂の爆破予告を宣言します。

註）ここで、チャイコフスキーの序曲「１８１２」の曲を解説させていただきます。
この曲はナポレオンがロシア侵攻に失敗した「１８１２年」を記念して作られた曲で、１８８２年が初演です。「ロシアをフランスから守りますように」という意味をこめて、賛美歌のフレーズが引用されています。やがて、当時のフランスの愛唱歌、のちのフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」〜これは国歌とは言え、「屍を越えていけ」という血なまぐさい歌詞が入っています〜が聞こえてきます。中盤はロシアが劣勢の場面では哀愁を帯びたロシア民謡のメロディが聞こえますが、そのうち挽回してくると「ラ・マルセイエーズ」の旋律はだんだん消え去り、クレムリンの鐘が鳴り響く中力強い「ロシア国歌」が聞こえてきて、大砲による祝砲がドンドンと響き渡りフィナーレを迎えます。

上がる花火がちゃんと「１８１２」の祝砲のリズムに合っているんですよ！！映画館ならではの大スクリーンで見ると大感激です。

町中に張り巡らされた監視網により、「V」は主犯格、イヴィーも共犯として追われる立場となります。職場にも追っ手がせまり、やむなく「V」の家にかくまわれるイヴィー。
ここでの、二人の奇妙な共同生活は、シリアスな場面あり、コミカルな場面あり（「V」が花柄のエプロンをして卵料理を作っているシーンは笑えます。ナタリー・ポートマンも「V」が甲冑相手にフェンシングをしているところをイヴィーに見られて気まずそうにする場面が好きだそうです）でうまく描かれているのですが・・・・

予告編等で有名な「イヴィーの丸刈りシーン」。これは意外な理由がありました。映画をみてのお楽しみです。

国会議事堂を爆破すると予告した１年の間に、「V」は独裁国家の上層部の人間を一人ずつ抹殺していきます。その合間に「V」がどうしてこういうことをするようになったか、なぜ仮面をかぶらないといけないようになったかが、うまく織り成されています。

そして、運命の爆破予告の日。「V」は予告を達成できるのか。そして独裁国家は・・・・？

めずらしく、ラストシーンで思わず涙が出そうになりました。それは、国会議事堂のシーン。ネタばれになるので書きませんが、この映画は絶対絶対映画館で観るべきです。じゃないと、おもしろくない。「１８１２」を大スクリーンの大音響で体験できるなんてそうそうあるもんじゃなし、ぜひぜひおススメです。

写真は私の持っている「１８１２」

「V」のおうちでかかるジャズバラードがよかったです
タワーレコードではヒットしますが、アマゾンでは探せない！！

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