迷作「ダンジョン&ドラゴン」〜DUNGEONS&DRAGONS〜今夜放送


今から5年ほど前のアメリカの映画「ダンジョン&ドラゴン」が日テレで今夜放送です。元はアメリカでめちゃくちゃ流行したカードゲーム。日本が誇るゲームの名作「ドラゴンクエスト」もこの「ダンジョン&ドラゴン」にヒントを得ています。つまり、主人公が冒険の旅に出る→仲間を見つける→怪物と遭遇し戦う→経験値が上がる・宝物を得る→たまったお金で武器を買う・・・・といったお話。ロールプレイングゲーム、つまりRPGの元祖的存在です。


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本家の「ダンジョン&ドラゴン」(以下D&Dと書きます)はあまりに壮大な物語で、何度か映画化の話があっても頓挫してきたようです。そんな物語を「オレが映画にしてやる!」とニューラインシネマになぐりこみをかけたのが、コートニー・ソロモンという一人の男。それまで映画なんか撮ったこともない、ただのD&Dオタクの彼の企画が、なぜかあれよあれよという間に通ってしまい、気がつけば・・・・・・・
製作:ジョエル・シルバーマトリックスの製作者です)
SFX:ジョージ・ギブス(インディ・ジョーンズシリーズでアカデミー賞とりました!)
脇を固める俳優陣:オスカーウィナーのジェレミー・アイアンズ、私には魅力がわからないけど、映画の世界では大物のソーラ・バーチ、最終絶叫計画シリーズのマーロン・ウェイアンズロッキーホラーショーのリチャード・オブライエン(この人イギリスでは幼児番組の司会とかしてたみたいですね。私の大好きなチキチキ・バンバン舞台版でもチャイルド・キャッチャー役で怪演してます)といったすごい面子が揃ってしまいました。

さて、この映画で「リドリー・フリーボーン」(Ridley Freebone。Freeboneとは辞書で引くと「奴隷などではない、自由の身に生まれたという意味。今回の平民→英雄になる役とぴったりの名前で、ここらへんはうまく名づけてますね)役を射止めたのはジャスティン・ワリンという俳優さん。郷ひろみになんとなく似てます。サンフランシスコの子役出身の人で、映画歴は「シリアル・ママ」というキャスリーン・ターナーが連続殺人犯をうれしそうに演じてた映画に火達磨になって殺されちゃう役と、「チャイルドプレイ3」でチャッキーに狙われる友達を守り抜く主人公役の2つくらいしかありません。主にテレビで活躍していて、エミー賞もとったことがある、そんな彼が主役。すごい張り切って演じてるけど、空回りしてる感が否めません。このあと「ザ・ヴァイキング」(原題Beauty&Beast。ジェーン・マーチと共演してます)に出てますが、これがまた評判悪いのなんのって。IMdbの評価ページで私にもわかる英語で「ダメ」と書いてあったので、観てません。でもここまでけなされる映画って・・・・。逆の意味で観たいかもね。
ジャスティンのプロフィールはこちら
http://www.imdb.com/name/nm0923529/


さてさて、蓋をあけてみますと・・・・・。これがねえ、筋がめちゃくちゃ。
ちゃんと脚本のチェックした?話がつながってないよ。
え?このシーンどっかの映画でみたことあるよ。
そんなしょぼいことで難局をのりきってよいのか?
このキャラはスターウォーズのジャージャービングスと思いっきりかぶってるよ。
ちょっと〜こんな終わりかた安直すぎ〜!!
とまあつっこみどころ満載!
やっぱり超大作の「D&D」を思い込みだけで映画化するのは無理だった〜!!!
とはいえ、すごく頑張ってはいるんですよ。CGで描いたお城もすごいし、なんと言ってもラストの数百匹のドラゴンが空中戦を繰り広げるシーンはオススメです。筋も最初の20分くらいまでは面白い。ただ後が・・・しょぼしょぼです。ただ、コートニー・ソロモン監督も「とにかく予算がなかったので話をどんどんきらなければならなかったし、出演者のスケジュールがおしてて途中でどうしても出られなくなるのをなんとかごまかした」とも言っていたので、気の毒といえば気の毒です。
ちなみに途中で出られなくなったのは、マーロン・ウェイアンズ。主人公リドリーの親友スネイルズを演じてます。出られなくなっちゃったので、あっけなく途中で殺されてしまいます。出られないから殺す・・・。まあてっとり早いっていえばてっとり早いですね。写真を見てもらえばわかるのですが、写真の右のCDのものとと左の日本のDVDのパッケージでは構成が異なります。そうです、写真の左のパッケージではマーロン・ウェイアンズが消されてしまってます。途中で帰ったマーロンに対するいやがらせなのかしら・・?と思ってしまった私です(ちなみに映画館に張ってある映画の告知ポスターはCDのジャケ仕様です。なぜDVDになるときにマーロンが消えたのか?気がつけばダモダー役のブルース・ペインも消されてる・・・・契約の問題ですかね)。


「予算がない」ことを言い訳に、これだけ話をボロボロにしたくせに、ソロモン監督さんたら「続きを作るのさ!!」と豪語していました(しかも三部作)。夢が大きくていいですね。もちろん、こんな映画を作っちゃったら続編の話はぽしゃったに決まってますわね。全然そういった話が聞こえてこないもん。ジョエル・シルバージョージ・ギブスもこの作品は汚点なんだろうなあ。
音楽は、映画自体が超低予算なのに大物を集めたために、物語の筋をけずらなければいけないくらい困っている映画の割には結構まともです。その証拠に日本のテレビでBGMによく使われています。まあまあいい音楽だったので、サントラ持ってます。なんだかんだ文句をいいつつもなぜかDVDも持ってます。なんで持ってるんだろうなあ。写真は右がサントラ(マーロンありバージョン)左がDVD(マーロンはずされバージョン)


今夜の放送はおひまな方はみてあげてください。

チャッキー恐いよう

少しお安くなりました(私買ったとき4700円もしたのにぃ)

ダンジョン&ドラゴン [DVD]

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