星座のお皿2枚


5月の私の宝物。それは、骨董のお皿です。とはいっても大正時代のお皿ですが。
大小2枚のお皿。2枚とも真ん中には船に乗っている旅人がいて、まわりには星座がめぐっています。小さい方のお皿は、今から15年ほど前に母と長崎に旅行した際に眼鏡橋のたもとの骨董屋さんで買いました。本当は5枚で○万円だったけれど、ためすがめつしながら「私の財力だと1枚しか買えない」とため息をついたところ、「何かのご縁ですから」と1枚で売っていただいた貴重なお皿です。骨董屋さんにとって「セット売りを崩す」ということは、「商品の価値を下げる」ことになるのに、それでも譲っていただいたということはとても光栄な出来事です。


それから、2年ほどたったある日。自宅から10分ほどの河原に骨董市がくるというので冷やかしに行きました。これまた母と一緒に行きました。そこで出会ったのが大きい方のお皿。長崎からは距離もあるのに、同じ絵柄に出会った私は大興奮。しかもかなり大きいお皿。直径50センチはくだりません。一体いくらするのかしら・・・・?恐る恐る値段を聞いたところ「そーだねえ。本当は5桁は欲しいけど、僕は君のお母さんを知っているから1000円でいいよ」とのこと。え????1000円???????????????


骨董が好きな人も汚いから嫌いっていう人も、直径50センチのお皿を持っている人も持っていない人も、骨董市に行ったことがある人もない人も人気ブログランキングへ


母のことを知っているといった骨董屋さんは、祖父と母がひいきにしている某骨董屋さんの弟さんでした。お兄さんと違ってちょっと危なげな商売をしていた弟さんだったので、祖父と母のところに贋物を持ってきたりしたこともあったようです。でも、祖父はあたりさわりのない品を買ってあげたりしていて、それをそばでながめていたのが私の母だったというわけです。久しぶりに母にあったときに、せめてものの恩返しということで1000円という破格の値段で大皿を譲ってもらえた私は本当にラッキーです。


といいつつも、私の祖母(骨董好きの祖父の嫁です。まだぴんぴんしてます)に言わせれば、ふちが茶色のお皿は大正時代ころに召使が使う雑皿で、価値なんてない!とのこと。それでも、私にとっては宝物。私からすれば、気にいっているからそれでいいのです。