ここではないどこかで〜到着編


4月1日の深夜便(正確に言うと4月2日の朝0:30発)のキャセイに乗って香港に戻ってきました。この時間の出発なのに、空港入りは21:00。これくらい早めについておかないと、ドバイは外国人率なんと80%の街なので出国ラッシュにあたると大変な目にあうからです。


Dubai International Airportはとても不思議な空港でした。到着したときもパスポートコントロールを抜ける前に(つまり飛行機から降りてすぐに)予約しておいた迎えの車の運転手さんが待っていたし(パスポートなしでいいの?)そもそも入国カードを書かなくていいのにびっくり。香港から中国本土に行くとき(我が家から小一時間の隣街の深圳だとしても)ですら書くのに!通常は飛行機内でカードを配るのにそれがなくてビビッてました(帰りの便では香港入国用にちゃんとカード配布されてました)。出国するときもカバンの中にミネラルウォーターのボトルが入っていてしかも見えていたのにもかかわらず(そして係員の目はあきらかにカバンの中にむいていたのにもかかわらず)そのまま通り抜けられました。いいのか、これで!?。ここの空港のもうひとつのユニークなところはパスポートコントロールの役人さんが「民族衣装を着てる」ことです。男性は白いシャツに頭にスカーフをのせて黒い輪でおさえているし、女性は「アバヤ」とよばれる黒づくめの衣装で顔も目だけでるようにしてあとはすっぽりスカーフでおおわれています。余談ですが、入国時の役人さんは男性でものすごく愛想がよかったのに(日本のパスポート出してるのに「ニイハオ」と挨拶されましたが…)、出国時の女性はもーのーすーごーくー愛想が悪かった!!!パスポートの顔写真も見ずに(いいのかよ!)はんこをバスンと大きな音をたてて押して(力があまってはんこがブレましたっ!!)、あげくの果てにパスポートを投げ返されましたっ!!!!あまりの愛想の悪さにかえって笑えましたけど。あまりの態度の悪さに反比例してかなりの美人さん(目元だけしかだしてないけどすごく妖艶でした)だったのが、また印象ぶかかったです。

パスポートを投げて返してもらってから、楽しみにしてた免税品店あらしをしました。スーパーがあったのにはびっくり。そこらへんのスーパーと同じ品揃えで備え付けのカゴを持ってお買い物するのがなんだか不思議なかんじ。クリニークを買いたかったのですが、あんまり安くなくてがっかりでした。買い物をするときにキャセイのチケットを見せたら「へー日本に直に帰らないで香港行くんだぁ。香港で何泊するの?」って聞かれたので「ううん、日本には帰らない。香港に住んでるから」って答えたらどうもエイプリルフールのジョークだと思われたらしく……(苦笑)。日が悪すぎましたね。


深夜0時といえば香港の朝4時。もうフラフラです。なのになかなか搭乗できない。やっとチケットを機械に通せたのですわ搭乗かと思いきや変な待合室に通されました。しかも客の人数に対して椅子の数が相対的に不足してる!客の半分以上が立って待たないといけない待合室は待合室じゃないっ!「お待たせしました、搭乗開始です」のアナウンスが流れた途端に出口にどっと押し寄せる人々。さすが香港行きだけあって客の半数以上は中国人。こういうときに私の嫌いな「順番を守らないすぐに割り込みする中国人」の本性が丸出しになります。なんで順番守れないのかしら……(といいつつ私も相当順番守れない女になりさがってますけど。順番守ってたらいつまでたっても自分の順番にならないんですものっ)。やった〜飛行機乗れる!と思ったらそこに待っていたのは「バス」。そういえば、到着したときも飛行機からバスで移動したなぁ……と思い出しました。でまた、このバスが飛行機の前についてもなかなかドアをあけない!中からのぞくとキャビンアテンダントさんたちがバタバタかけずりまわってます。そうか、まだ準備が出来てないのねん……。


バタバタしてたせいか、それとも香港時間朝4時の勤務だったせいか、おそらくその両方だと思われますが、キャセイのおねえさん(もうオバさんって言ってやりたいくらい!)たちの態度は悪かった。パスポートコントロールの人にしろキャビンアテンダントの人にしたって態度悪すぎ!キャセイアテンダント達は飛行機が飛び立つとほぼ同じくして夜食を配りはじめたのですが、「いらない」って断ったら「わぁ、あんたマジで食べないの?」と言い返されてびっくり。「そう、食べものいらないからビールちょうだい」って言い返したら缶ビールをぬっと突き出されました。テーブルの上においてくれるのを待ってたんだけどずっとそのままだったのでしぶしぶ受け取ったらこれがぬるい!「冷たいのないの?」って聞いたらものすごいいきおいでひったくられてごそごそ奥から冷えたビールを出してきてまたもやぬっと突き出される始末。冷たいのあるんだったら最初からそっちを出せっちゅうの。

この飛行機はとことんついてなくて、席の前と後ろが赤ちゃんと2歳くらいの子供。赤ちゃんは泣くのが仕事だから仕方ないけれど夜通しずっと泣かれました。この赤ちゃんはお父さんが粉ミルク持参でつれてきてた(つまりお母さんは機内にいない)ので扱いが悪かったのでしょうが、とにかくずっと泣いていました。私の横の中国人がものすごく怒ってどうにかしろ!って叫んでたけど、どうにもならないから泣いてるんじゃんね。赤ちゃんは仕方がないにしても、後ろの子供が始末が悪かった。まあこの子供も仕方ないっていえばないんだけど、子供にとっては前方の足のとどく場所、つまり私達のお尻の部分にあたるところをずっと蹴ってました。蹴ってる間は機嫌がいい(?)んだけれども、親がやめさせると途端に泣き出す始末。機内の平和を考えると私達が蹴られるのをガマンすればいいんでしょうけど、これは文句言ってもいいでしょう!と思い後ろを振り返った途端親と目が合いあやまられました。あやまられたら仕方ないや……しばらくガマンしてると蹴り疲れたらしく寝てしまったので、後ろの席の問題は解決したのですが、赤ちゃんには参った。この赤ちゃんの席はちょうどファーストクラスとカーテン一枚隔ててすぐの場所だったので、高いお金だしてファースト乗った人もあれじゃ大変だったろうな……。

ついてないついでに機内上映の映画がろくなものがなかった!4月になったのでプログラムが変わってたのはいいけれど、楽しみにしてた「ライラの冒険」も香港発の便だけ。香港到着便は「アイアムレジェンド」でした。あとは古い映画ばっかり。

せめてもの救いは、行きより帰りのほうが2時間早く到着したこと。それともうすぐ子供料金とお別れするがきんちょ2号がキッズミールを食べられたこと(これがなぜか普通の大人のご飯より豪華だしおいしかったりする。不思議〜)。それくらいです。


香港についてみればみたで寒いし(気温35度のところから帰ってくればそりゃ寒い)、氷雨は降ってるし……。案の定帰ったとたんに「お腹すいた〜。出前一丁でいいから作って〜」と家族全員から言われるし、案の定洗濯物は3回分あったし、おまけに全部砂まみれで洗濯機内もざらざら、干すために広げると砂が飛び散る始末。干すところがなくなったので濡れたまま乾燥機に放り込んだものもあるので、今度は乾燥機内が砂だらけに。乾燥機をかけながら冷凍庫をかき回してありったけの材料で晩御飯の支度をして、ひといきついて振り返ってみればスーツケースもそのままの状態でみんな好き勝手なことやってるし……


あっという間に現実にひきもどされました。一年365日あるうちに5日ほどの旅行で息抜きをする、ってことは残りの360日はずっとこんな毎日なのね……と思うとガックリきましたが、仕方ないので頑張ります。


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スーツケースを片付けていても、持ち歩いていたカバンを片付けていても、どこからともなく砂がでてきます。きわめつけは自分がお風呂につかったときに、底に砂がたまっていたのにはびっくり。一体どこについてたの?砂漠がすぐそばにあるところに住んでいる人はお洗濯も掃除も大変です……